自衛官の不祥事

艦艇の上から風俗情報を流していたと思うと本当に残念です。
(海上自衛隊HPより)

元陸上自衛官で、兼業農家のMasahikoです。最近は派遣の仕事が忙しかったため、なかなか自衛隊関係のブログの更新ができませんでした。今日、山形新聞の記事を見ていると海上自衛隊の1等海佐が性風俗店(デリバリーヘルス)を経営していたという記事が掲載されていました。国民の皆様が納めた税金(きちんと自衛官も納税してます)で生活している公務員ですから、違法なことをすれば大々的に報道されて然るべき処分を受けることは当然だと思っています。政党によっては自衛隊をなくせと言っていますから、その政党を支持する国民を逆なでしないようにできる限り不祥事をなくしていかなければなりません。

今回の1等海佐の不祥事は、国家公務員の兼業禁止に接触するようです。自衛官の兼業には許可が必要なことは規則に明記されていますし、入隊する隊員全てに教育していますから知らない自衛官はいません。妻を経営者として登録し性風俗業を営んでいるように見せかけていましたが、実際は1等海佐が一人で経営を行っていたようです。

今回の不祥事は、事件性だけを見ると「自衛官の兼業禁止」に違反しているだけですが、自衛隊にとっては大きな問題を含んでいます。その問題を上げればきりがありませんが、私としては2つあると思います。その2つは、

  • 実際に隊員の教育に携わった経験のある幹部自衛官の不祥事であること
  • 自衛隊の行動が第3者に伝わる(情報漏洩の)可能性があったこと

この二つが今後の自衛隊に大きく影響を与える可能性があります。簡単な解説を加えながら私の意見を紹介します。

一つ目の「教育に携わった経験のある幹部自衛官の不祥事である」ということは、自衛隊の教育体制に疑問が持たれます。自衛隊は、「人が命」といわれるように、旧陸軍・海軍から教育を最重要視してきました。旧日本軍が世界で最も精強であるといわれたのも、教育の内容・質が良かったからだと言われています。そして、何よりも教える者の人格が非常に優れていたのです。自衛隊もその流れを汲んでいます。PKOなどの国際貢献活動で海外に行っても自衛隊は他の軍隊とは一味違う評価を受けています。車両の配列を一つの例としましょう。他国軍は車両の線を揃えて配列することはできません。やれと言われてもできないのです。自衛隊はやれと言われなくでも、体が覚えていて勝手にやっています。教育として行われているので習慣化しています。言い換えれば、細かいところまで教育が行き届いているのです。今回の不祥事を起こした1等海佐は、このような教育を専門にする部隊で司令をしていたようですから、まさしく「人の上に立つ人」です。そのような方が不祥事を行っていたのは残念としか言いようがありません。また、階級も1等海佐ですからほんの一握りの人しかなれません。そのような方でもこうなってしまうのですから、「人間」は本当に愚かです。付け加えますが、階級=人格とは思わない方がいいと私は思っています。

2つめの「自衛隊の行動が第3者に伝わる(情報漏洩の)可能性があったこと」ですが、インターネットでの書き込みの内容から自衛隊の行動が第3者に伝わる可能性があるということは、氷山の一角で、その見えないところには大きな落とし穴があります。この、見えないところを他国のスパイは狙ってくるということです。もし、この副業の事実を他国スパイが握りこの1等海佐をゆすっていたら、この1等海佐はおそらく軍事機密を漏らしていたと思われます。他国のスパイは親密に近寄り、スキに付け込んでどんどんゆすりをかけてきます。それは、映画さながらと言われています。だからこそ自衛官には、誘惑に負けない強い人格が求められるのです。

以上、元自衛官の視点で今回の不祥事について紹介しました。私自身も21年間の自衛隊経験で教育に携わる機会もありました。自衛隊は、「人が命」を体で体験してきました。

最後に現役の自衛官の皆さんが頑張っていることは国民の皆さんもわかってくれています。今後このような報道がないことを切に祈ります。

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